スイス・ドイツへ紙モノ視察に出かけてきました。
駆け足での旅でしたが、訪れた場所をいくつか紹介したいと思います。
まずはバーゼルの紙・印刷博物館(Basler Papiermühle)。
かつて製紙・印刷の街として発展した街ならではの、
歴史を感じさせるミュージアムです。
その技術の変遷が豊富な資料とともに紹介されている他、
職人さんによるデモンストレーションも随時開催。
入館料15CHF(1800円程度)で紙漉き、活版印刷の体験が可能です。
水車小屋として利用されていた建物を利用しているのだそう。
1Fでは、紙の歴史、綿から紙を作る方法等が
詳しく解説されています。
中には昔のトイレットペーパーの展示も。
かなり硬そうではありますが、
漂白されていない粗の目立つペーパーは味わい深いですね。
昔の印刷の版、印刷物を直接目にすることで、
改めてその歴史に思いを馳せつつ、上階の活版印刷エリアへ。
歴代の印刷機が並び、重厚な雰囲気に満ちていますが、
特にライノタイプの存在感には圧倒されました。
私が訪れた日は、集団見学が入っていたため、
体験は諦めましたが、活字を作る実演には思わず釘付けになりました。
溶かした金属を型に流すと、あっという間に固まり、活字が完成。
職人さんの手慣れた作業は、まるで何か生き物でも扱うような素早さで
見る者を魅了します。
ショップでは、手透きのペーパー、便箋、ノート等々、
素材感を生かした上質なアイテムが販売されています。
紙の奥深さを感じさせるものばかりですが、お値段もそれなりに…。
時期的な影響もあるのでしょうが、
スイスは物価がとても高いので(500mlの水が500円とか)、
あらかじめ覚悟して行かれるとよいかと思います。
近くにはおしゃれなカフェも併設されており、
見学で小腹が空いたら食事やスイーツを楽しむことも。
紙・印刷に興味のある方にはおすすめの施設です。
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40を超えるミュージアムがあり、
現代建築、アート関連施設も豊富なバーゼル。
ゆっくりとまわる時間がなくて残念ですが、
次回訪れる際は、数日かけてじっくり見学したいものです。
トラムで町並みをゆっくり眺めつつ、目的地へ。
メッセ等の現代建築、教会等、見所がたくさんあり、
移動時間も楽しめます。
トラムを降りてしばらく歩くとライン川のほとりへ。
博物館はこのすぐ近くにあります。